子供の脳に興味がある方、少しでも子供の脳の可能性を伸ばしたい方には、トリセツシリーズで有名な黒川先生の本は目からうろこだらけだと思います。
先生の本は読みやすく分かり易く実践しやすいものばかり。
ただ、すぐ実践できるけど、すぐ結果が出るわけではないので、やり続けるのは難しい。
そんな時は、黒川先生の7日間プログラムをセットで読むことをオススメします。
黒川伊保子先生とは
1959年、長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒。AI(人工)知能の研究に従事。株式会社完成リサーチ代表取締役。
「しあわせ脳」に育てよう

目次
第1章 金のルール
早寝
早起き
朝ごはん
読書
第2章 脳の力
脳の4機能
感じる力
幸福な天才
第3章 銀のルール その1
赤ちゃん脳期(0~3歳)
赤ちゃん脳臨界期(2~3歳)
子供脳前期(4~7歳)
言語脳完成期(7~9歳)
第4章 銀のルール その2
子供脳後期(9~11歳)
おとな脳黎明期(12~15歳)
概略と感想
いい脳の持ち主とは「幸福な天才」で「頭もいいけど、それ以上に運がいい人」
具体的には
「いつもしみじみとしあわせそうで、常に好奇心と意欲を失わず、健康で、穏やかで、あったかい。おっとりして見えるのに、決断は早い。集中力があり、短い言葉に説得力がある。頼りがいがあって、飾らない人柄なのに、なめてかかれない威厳を持っている。いつも何かに感謝している。」
こんな大人に育てたいですよね。
こんな脳に育てる為には、その年齢の時に大事に脳を育てる必要があるようです。
3歳以下は子供のペースで、13歳以降は脳のペースで、しっかり親が子供に意図的にしてあげられるのは4~12歳のたった9年だけ。
3歳以下のあやしすぎはダメだし、男の子の遊んでるものを片付けすぎちゃ男の子の能力をそぎ取ってしまう。
8歳までに見たことも、したこともない所作は獲得できないから、芸事やスポーツは7歳までに始めた方がよいそうです。これはちょっとショックです。いかにいろんな体験を7歳までにさせてあげることが大事かということが分かります。でも3歳までに早期教育することもおススメされていないので、4歳から7歳、大事な時期ですね。
15歳の誕生日で脳は完成体。またまたショックです。
私の子育て、かなり子供の脳を邪魔してしまいました。「しあわせ脳」とは程遠い。
15歳のお子さんを持ってる方、まだまだたくさんチャンスがあります。
「ぐずぐず脳」をきっぱり治す! 人生を変える7日間プログラム

目次
- 脳の取り扱い説明書
- 脳は、光の強弱に支配されてホルモンを分泌する
- 脳は、眠っている間に進化する
- 脳にとって何より怖いのは、「低血糖の乱高下」
- 脳は「いつも使う回路」で世の中を認知する
- 脳神経回路のほとんどは、無意識の領域で使われている
- 有酸素運動、泣くこと、笑うことは、脳神経に良い効果がある
- 脳には「7日一巡感」がある
- 7日間プログラム
1 夜のてっぺん(午後0時)は寝て過ごす
2 朝、5時45分に起きる
3 寝る前の甘いもの、アルコールをやめる
4 朝の卵は金
5 足裏を磨く
6 ひとり活動をしてみよう(1日1時間、孤高の時間を持つ)
7 ブレーキ言葉を使わない
8 人をとやかく言わない
9 人にとやかく言われよう
第3章 7日間の中で、トライしてみよう
10 くよくよしたら、とにかく寝てしまう
11 身体を動かす
12 ときどき後ろ向きで歩いてみる
13 ダンスか外国語か楽器を習ってみる
14 自分しか話せない得意分野をつくる
15 口に出して言ってみよう
16 最終目標はハグ。自分も相手も抱きしめよう
おわりに 脳は、あなたがしていることを何よりよく知っている
概略と感想
脳のちからは、ホルモンさえ出ていればうまく回り、
生活習慣さえ変えればホルモンは何歳からでも増やすことが出来るんだそうです。
しかも7日間のプログラムを完璧じゃなくてもよくて、続けることが大事。
7日間×7の49日間やると、性格が変わり成績が劇的に上がるとあります。
特に必要なホルモンは、セロトニン、メラトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの4つ。
この本は脳と生活スタイルの話が中心なので、子供の脳の話は所々です。この本を読んで、親自体の脳を「ぐずぐず脳」から「すっきり脳」に変え、親子で頭が良くなり能力が最大限に生かされるという感じです。
子供だけ変えようと思っても親が変わらないと難しいですが、自分が変わることによって、子供の能力を活かせる子育てが出来るなら、嬉しい事ですよね。
夜中まで携帯を使って炭酸飲んでる子は7cmも身長が違う、なんていう子育ての話も盛り込まれています。
興味深い話が多いです。
まとめ
以前、黒川先生の講演に参加した時に、脳科学者として脳育てした息子さんの話をされていました。息子さんは18歳の誕生日に「今まで寝てた」と言われたそうです。高校はお世辞にも超優秀とはいいがたい都立本所高校。それからバリバリ勉強されたのだと思います。今では立派な科学者になられたと言われていました。
男の子は18歳まで待っていい、身長も待っていいと言われていました。
ただ、待つだけじゃなく何をしたら、子供の脳を最大限に引き出せるように出来るのか、黒川先生の本を読むと、生活習慣や親の接し方でいくらでも変わることが分かります。
脳はいつからでも育つという、脳科学者の言葉にとても勇気がもらえました。